巨大恐竜列伝



 ダイノ・スタンプ・ギャラリー第7集は、アパトサウルスの特集をお送りしました。アパトサウルスを代表とする竜脚類の最大の魅力は、なんといってもその大きさであり、恐竜といえばまず、でかい(中にはそうでないのもいますが)、という言葉を思い浮かべる方も多いと思います。では、彼らはいったいどこまで巨大になったのでしょうか。

 まず、一般にもっとも有名なのがディプロドクスとブラキオサウルスです。前者は全長約27mで長さ1、後者は推定体重40〜80トンで重さ1の恐竜として昔から知られ、現在でも、組み立て全身骨格のある恐竜の中では、この2種が最大です。

 しかし、全身骨格のない推定値でもいい、ということになると話は違ってきます。体の一部しか見つかっていない者の中には、この2種を越えると推定されている恐竜も存在します。
まず、スーパーサウルスとウルトラサウロス(注※ウルトラサウルスではない)は知っている方も多いと思います。
スーパーサウルスは細長いディプロドクス型の竜脚類で、2体が発見されていますが、肩甲骨と腰の一部しか見つかっていません。しかし肩甲骨の長さは約2.8mもあり、恐竜の中でも最大です。 しかもこの個体はまだ成長途中の亜成体と考えられていて、大人になったときの大きさは想像も出来ません。
これに対してウルトラサウロスは、体重の重いブラキオサウルス型の竜脚類で、肩甲骨、一部の脊椎が発見されています。全長は約25m、体重は50トン以上と推定されています。

 ところが、南米には上記の恐竜よりはるかにマイナーながらも、これらを越える大きさの恐竜が存在します。
白亜紀のアルゼンチンに生息していたアルゼンティノサウルス、アンタークトサウルスという竜脚類は、全長は40m近く、体重は80〜100トンと推定されています。この2種の分類はよくわかっていませんが、今のところティタノサウルスに近い仲間だと考えられています。

 部分骨格しかない巨大恐竜の中でも、比較的多くの部分が発見され、現存する竜脚類の中で最長といわれているのがセイズモサウルスです。
セイズモサウルスはディプロドクス型の竜脚類ですが、その中においてもとびぬけて体が細長く、体に対して足が短いことで有名です。発見された当初は全長50mに達するともいわれましたが、現在では35m程度であろうと考えられています。

 しかし今から100年以上も前に、実は現在までに見つかっているあらゆる恐竜をしのぐ超巨大恐竜が、すでに発見されています。
その名はアンフィコエリアス・フラギリムス。
この恐竜は有名な化石ハンター、コープによって、1個の壊れかけた胴椎のみが発見されました。しかし、この胴椎は全体では高さ2.4mもあると推定されており、竜脚類の中でもとびぬけて巨大です。ここから推定されたこの恐竜の大きさは、少なく見積もっても全長40〜60m、体重はなんと100〜150トン(!!!)。
しかし、この恐竜の唯一の標本であるこの胴椎は、現在行方不明(?!)になっており、誰も見ることはできません。我々恐竜ファンにとってはまことに残念でなりませんが、しかし近いうちにセイズモサウルスが復元されるそうなので、こちらの方を楽しみにしていましょう。

注※ 最初はウルトラサウルスと呼ばれていたのだが、この名前が正式名称として記載されるのを待つ間に、韓国の学者が自分の記載した恐竜にウルトラサウルスと名付けてしまった(すでにこの名前は世界中で話題になっていたにも関わらずだ)。これが後になって判明したために名前を変更せざるを得なくなったのである。


追記
 現在ではウルトラサウロスは、スーパーサウルス(ブラキオサウルスという意見もある)と同じものとみなされており、ウルトラサウロスという名前が使用されることはなくなったそうです。