2000年前の自動ドア



 現代の自動ドアは当たり前ですが、電気とモーターによって動作します。しかし今から2000年以上前の古代ギリシャでは、すでに熱を利用した自動ドアが発明されていました。神殿の入り口にある祭壇にかがり火をたくと、ひとりでに扉が開くのです。



 内部の構造はこのようになっています。もちろん中に人がいるわけではありません。いったいどうのような方法で動くのでしょうか。
実はこのような方法で動くのです。↓

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 開くとき


 祭壇にかがり火をつけると、空気室の空気が温められてふくらみ、一部が下の水槽へと移動します。

 ふくらんだ空気が水面を押し、水がバケツに移動します。水が入り、重くなったバケツが下に下がり、ロープを引きます。

 ロープは扉の下の柱に巻きついていて、ロープが引っ張られると柱が回転し、扉が開きます。




 閉まるとき


 祭壇のかがり火を消すと、空気室の空気が冷えてちぢみ、水槽へ移った空気が空気室へと戻ります。

 すると水槽内は圧力が急激に下がり、真空になろうとします。そのため、バケツの水が水槽へ吸い戻されます。するとバケツは軽くなります。

 すると今度は重りがロープを引きます。こちらのロープは逆に巻きついているため、柱は反対方向へ回転し、扉は閉まります。


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 いかがですか。熱や空気の性質を実にうまく使っていますね。これを発明したのはヘロンという人です。ヘロンは一般には数学者として有名ですが、実は天才的な技術者でもありました。この自動扉は彼の発明の中でも最も有名なもので、他にも自動販売機や噴水、サイフォンなど、水や空気の性質を巧みに利用した様々な機械を発明しました。自然の力だけを使ってこんなすごい物を作れるなんて驚きですね。